本作は2024年8月17日に公開しており、もうだいぶ時間がたってしまったので観に行くかどうかだいぶ迷いました。
でも劇場に観に行って本当によかった。
大傑作でした。
面白過ぎて泣きました。
あらすじ読んだ段階だと正直「クソつまんなさそう!この手の展開、擦られすぎだろw」って思いました。
それに、上演時間131分ってちょっと長くない?
たぶん居眠りしちゃうだろうな…と思っていました。
しかし、そんなのは杞憂だった。
ひとときも飽きずに見られた。
今回はレビューをしていきます。
※以下、ネタバレも少し含みますので未見の方はここでご退出ください。
設定自体はありきたり
「過去の時代からタイムスリップしてきた人間が現代の文化を見てクソ驚く」っていう設定の作品はもう既にたくさんありますよね。
「テルマエ・ロマエ」とかその際たる例じゃないですか?
一昔前に「世にも奇妙な物語」でも似たような話があったような気がしますよ。
(中井貴一さんが主演でやっていたような…)
あらすじを読んだ段階で「またこの手のストーリーかよ。もう飽きたよ」と思ってしまったが、同様の作品の中でも群を抜いて面白い。
この手の作品って色んな映画がつくられている以上、他作と差別化されるべき要素は「演者のリアクション」だと思います。
タイムスリップしてきた人間が、もともと居た時代とは異なる文化に触れてどんな反応をするのか?を観察するのが醍醐味ですよね。
むしろそれが全てと言っても過言ではない。
本作ではそのリアクションが神レベルで面白い。
主演男優の表情がとにかく良い。
例えば
・初めてTVを見たとき
・初めてビールの匂いを嗅いだとき
・掃除機を扱っているとき
・そして現代女性に恋をしているとき
主演俳優は、山口馬木也!
「…。誰やねん!!(笑)」
知らんがなこんな俳優!
しかし、マジでよかった。
この俳優さんは今まで売れてこなかったのかもしれませんが、本作の配役は奇跡でした。
今年一番印象に残った俳優さんかもしれません。
ちなみに今のところ強く印象に残っている俳優さん(2024年公開映画)は早瀬憩さん(違国日記)です。
率直に面白い!2024年トップ争い間違いなし!
チクショー!悔しい!
悔しいほど面白かった!
製作陣のドヤ顔が目に浮かぶ。
「俺たちセンスあるだろぉ?」と言わんばかりのドヤ顔が目に浮かぶ。
2024年新作トップ争い間違いなし!
とにかくね、主演男優の演技はずっと観てられるですよ。
万人にオススメできる。
劇場でも笑いが活発に発生していました。
僕も珍しく声に出して笑ってしまいました。
いやあ、劇場で観て本当に良かった。
殺陣の精度も想像以上に高い。
それに「時代劇」という現代においてはマイナー種目に対する熱い想いも有り余るほど伝わってきた。
人の心を動かす映画とはこういう作品を言うのだ。
環境の変化に適応する
雷に打たれたことで、主人公の生きる時代が突如変化します。
しかし、こんなにも突如として生きる環境が変化しても、必死になって周囲の環境に適応しようとするんですよ。
この真摯な姿勢に心打たれましたよ。
もちろんこれはSF的なフィクションであり空想の物語だが、それを理解しつつもそのフィクションの中の人間に心を動かされるのは予想外だった。
侍マインドは必ずしも時代遅れではなく、現代においても重要なのではないか?と改めて感じた。
具体的には、正義、勇気、仁、礼儀、誠実、責任感…
どんな時代においてもこのような基本的なマインドを忘れてはならない。
本作の主人公は結局最後まで元の時代に戻りませんでした。
おそらくこれからも現代社会で生きていくことになるでしょう。
それでも本作の主人公のように他社貢献の精神をもって真面目に努力していけるのであれば、どんな時代の荒波にも飲み込まれることなく世を渡っていけるでしょう。
また余談ですが、「斬られ役」というもともと自分が持っていたスキルを活かせる仕事を選ぶというのも重要かもしれませんね。
今回はこの辺で終わります。
今日もご愛読いただきありがとうございました。
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