現在リバイバル上映中の映画「アバウト・タイム 愛おしい時間について」を観てきました。
結論、面白かったんですが、僕は嫌いでした(笑)
タイトルに「つまらない?」と書きましたが、つまらなくはないです!
名作として名高いこの作品を観て、まったく楽しめない人は少ないでしょう。
僕も楽しめました!大満足です!
しかし、僕みたいにどうしても嫌悪感を抱いてしまう人もいると思います。
今日はその感想をただ書いていくだけです。
ネタバレ要素も含みますので未見の方は読まないでくださいね。
また、本作はファンが非常に多い作品だと認識しています。
そのため、個人的な感想とはいえ、この記事を読むことで気分を害する人も少なからずいるでしょう。
しかし、あくまで一人の人間が感じただけのことですのでその点だけご了承ください。
なお、僕は一度しか観ていないので、解釈が間違っていたり、そもそも記憶が違っていたりする可能性もありますので、その際はコメント等で教えていただければ幸いです。
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あらすじ
イギリス南西部に住む青年ティムは自分に自信がなく、ずっと恋人ができずにいた。21歳の誕生日に、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父親から知らされたティムは、恋人を得るためタイムトラベルを繰り返すようになり、やがて魅力的な女性メアリーと出会う。しかし、タイムトラベルが引き起こした不運によって、その出会いがなかったことになってしまい、再び時間をやり直したティムはなんとか彼女の愛を勝ち取るが……。
引用:映画.com
作品情報
引用:映画.com
原題 | About Time |
監督 | リチャード・カーティス |
主演 | ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス |
製作国 | イギリス |
製作年 | 2013年 |
上映時間 | 124分 |
率直な感想
ゴリゴリのラブコメだった
引用:映画.com
冒頭でも申しあげたとおり、映像作品としては面白かったです。
少なくとも、僕にとって眠たくなるような作品ではありませんでした。
でも、僕は嫌いでした(笑)
「自分はやっぱりラブコメが苦手なんだな」と再認識させられる作品でした。
というのも本作はラブコメ色が強かったように感じます。
ラブコメが苦手な人は僕と似たような感想を抱く人もいるでしょう。
まあ、あのパッケージを見るかぎりどう考えてもラブコメなので、それを覚悟のうえで観に行ったんですけどね(笑)
ラブコメシーンは観ていて恥ずかしくなること必至です。
結婚式の詳細について、自宅で2人で話し合っている最中に、以下のようなやりとりをしています。
「どうする?決めて!」
「難しいなあ…」
「決めてくれたら1枚ずつ脱いであげる!オッパイ見たいでしょ?」
「見たい!」
「パンティは脱いであげないから笑」
このやりとりを見せられて僕は恥ずかしくなって劇場内で1人赤面していました。
というか開いた口が塞がらなかったです。
「僕はいったい何を見せられているんだ…?」と頭を抱えてしまいました。
面白かったんだけど嫌いだった一番の要因は、やはりラブコメシーンがクサすぎたことだと思います。
大事なメッセージもある
引用:映画.com
先ほど、「ラブコメシーンがクサすぎる」とディスり散らかしましたが、この作品は単なるラブコメじゃないと思います。
メッセージ性はかなり強いものとなっています。
伝えたいことは「今日というかけがえのない1日を大切に生きていきましょう」的なことだと思います。
このメッセージ自体は素晴らしいと思います。
僕もこの考え方を常に胸に刻んで毎日を楽しく全力で生き抜きたいと思っています。
そして死ぬときには「サイコーの人生だった!」と胸を張って言いたいです。
しかし、「この主人公がそれを言ってもなあ…(笑)」って感じです。
そもそも、主人公の男はタイムトラベル能力をもっていますよね。
この能力を駆使してやりたい放題やっているんですよ。
セックスが少し上手くいかなかっただけで過去に戻って、上手なセックスをやり直したりします。
まあそれは別にいいとして、そもそもヒロインをゲットするところからタイムトラベル能力を乱用しまくりです。
つまり、この映画のラストで主人公が手に入れているすべてのものはタイムトラベル能力を駆使した結果なんですよ。
タイムトラベル能力を使っていなければラストの景色は見えていませんでした。
時間を巻き戻し散らかした結果として多くのものを手に入れた人間が「過去に固執するのではなく“今”が大切なんだ」的なことを言っても説得力ゼロですよね。
「お前が言うな(笑)」と思ってしまいました。
この主人公が言うからこそ説得力が生まれる側面も
引用:映画.com
僕はさっき「お前が言うな(笑)」とか言いましたが、逆に過去にタイムスリップしまくった人間が言うからこそ説得力が生まれるという側面もあるでしょう。
そもそも「過去に戻りたい」なんて誰しも思ったことあるでしょう。
しかし、誰も過去に戻れませんよね。
逆に戻れたことある人います?
つまり、この世に生きている人間は、過去に戻りたいという願望だけがあるんです。
そして、過去に戻ることへの幻想を抱いているんです。
「過去に戻る能力さえあれば私の人生はもっと良くなっていたはずなのに…」と考えてばかりの悶々とした日々を送っているんです。
でも、何事も経験しないことには良い点と悪い点が浮き彫りにならないと思いませんか?
誰も過去にタイムスリップした経験がないからこそ「過去に戻れたらいいのに…」なんて考えてしまうんです。
そもそも「過去に戻る」という経験をしたことのない我々人間にとっては、その行為が良いか悪いか判断することが不可能なんです。
じゃあその良し悪しを判断するためには経験者の存在が不可欠です。
そこで本作では過去に戻った経験のある人間を登場させたんです(僕はそう解釈しています)。
その経験者自身が「過去に戻るのではなく”今”を大切にすべきだ」と語るのであれば俄然説得力が高まります。
しかし、本作の主人公はこのタイムトラベル能力のおかげでヒロインとつながることができているのでダメなんです(笑)
説得力がないんです。
そもそもヒロインと結婚できたことは、「過去に戻ることのできる能力の賜物」なんです。
ということは、タイムトラベル能力がマジで役に立ったってことじゃないですか。
じゃあ過去に戻れた方が便利ですよね?
タイムトラベル能力サイコー!
そういうことですよね?
本作のメッセージと矛盾してると感じたのは僕だけですか?
この矛盾点のせいで、どうしても「気持ち悪い」って思ってしまうんです。
他のタイムリープもので「過去を変えたことにより、以前よりも良い”現在”を手に入れた作品」もありますよね。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とかその最たる例ですよね。
でも、あれは矛盾点も特にないし娯楽に徹しているので、ただただ面白いだけなんです。
それに比べて本作は「いかにも良いこと言ってます」的なオーラを出している作品のわりに矛盾点が見受けられるので、ついつい噛みつきたくなっちゃうんです(笑)
このようにツッコミどころは多いのですが、映像作品としては面白いのでオススメです。
みなさんはどう感じましたでしょうか?
余談:好きなラブコメもある
引用:映画.com
僕はラブコメが全般的にあまり好きではありません。
なんだか観ていて恥ずかしくなるんです(笑)
これは単純に好みの問題です。
それなのに、「ローマの休日」だけは100点満点でした(僕の中で)。
こんなに万人にオススメできる作品も珍しいです。
「ローマの休日」を観て「つまらない」と感じてしまうのであれば、もう何を観てもダメかもしれません笑(それは冗談として)。
でも超オススメなので必ず観てください。
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